富士重工業の先進運転支援システム、「アイサイト」搭載モデルの世界累計販売台数が、2016年11月に100万台を達成した。2008年5月にレガシィに搭載されて以来、8年7か月での達成となる。
アイサイトは、世界で初めてステレオカメラのみで、プリクラッシュブレーキや、全車速追従機能付クルーズコントロール等を実現したシステム。人間の眼に近いステレオカメラを使うことで、ミリ波レーダーが苦手とする歩行者、二輪車までも対象としているのが大きな特徴だ。
そして現在に至るまで、アイサイトは搭載車種を拡大するとともに、機能的にもver.2、ver.3と進化。当初モノクロCCDだったカメラはカラーのCMOSへと変わり、視野角、視程の拡大や、処理能力の高速化、対応車速の向上、ユニットの小型化などが行なわれている。
富士重工業が公益財団法人 交通事故総合分析センターのデータを基に独自算出しところ、日本国内においてアイサイト搭載車は非搭載車に対し、1万台当たりの人身事故発生件数が61%も減少したという結果が出ている。さらにその中でも車両同士追突事故に限ると、じつに84%も減少しているとのこと。もはや自動車を安全に運用するためには無くてはならない装備となってきている。
アイサイトの予防安全性能については第三者機関によっても高く評価されている。アイサイトを搭載したスバル車が、米国でIIHS(道路安全保険協会)による2017年安全評価の前面衝突予防性能試験において最高評価「Superior」を獲得している。
また、日本では国土交通省とNASVAが実施する予防安全性能アセスメントにおいて最高評価であるJNCAP「予防安全性能評価 ASV++」に選定された。さらに、欧州の新車評価基準であるユーロNCAPにおける、2016年安全性能総合評価でも最高評価のファイブスターを獲得している。
スバルは、ALL-AROUND SAFETYの考え方の元、0次安全、走行安全、予防安全、衝突安全の各技術を進化させ、「安心と愉しさ」の提供を追求し続けている。また現在、アイサイト搭載車は日本をはじめ、豪州、北米、欧州、中国の各市場で販売されていて、今後もグローバル展開を順次拡大していく。そうした活動のひとつのマイルストーンが、今回の100万台達成というわけだ。
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