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【正しく停まらないクルマ多数】停止線の正しい停止位置とは?

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【正しく停まらないクルマ多数】停止線の正しい停止位置とは?

道路交通法では停止線の直前で停まるとなっている

交差点などに引かれている停止線。ここで一時停止するのは当然にせよ、どこで止まるのが正しいか、自信を持って答えられるだろうか? (1):停止線にフロントバンパーの先端を合わせる

【衝撃】信号のない横断歩道で一時停止したクルマはたった7.6%!

(2): 停止線にフロントタイヤの位置を合わせる(駐車場の車止めの感覚)

(3):停止線の手前(直前)で止まる 正解は(3)の「停止線は、車両のいかなる部分でもその線を越えて停止してはならないことを示す標示」だ。 ・道路交通法第43条

「車両及び路面電車は、交通整理が行われていない交差点またはその手前の直近において、一時停止の道路標識等により一時停止すべきことが表示されているときは、道路標識等による停止線の直前(停止線がない場合は、交差点の直前)で一時停止しなければならない。この場合において、交差道路を通行する車両等の進行妨害をしてはならない」 ここに、“停止線の直前”とあるのがキモであって、街中でよく見かける、停止線からクルマ一台分ぐらい手前で止まっているクルマは、厳密にいえばアウト! こういうクルマは、運転席からボンネット越しに、停止線が見えるか見えないかといった位置で止まっているのだろうが、きちんと先頭をそろえてくれないと後続車が迷惑する。

同様に、一度かなり手前で止まって、赤信号のうちにズルズル前に動いて位置を微調整するクルマも迷惑な存在。もっと車両感覚を磨いて、一発で正しい位置に停止して欲しい。

反対に、停止線にタイヤを合わせればOKだと思っていた人も多いだろうが、停止線にタイヤを合わせると、オーバーハング分は停止線オーバーとなっているので、これまた厳密にいうと、交差点進入禁止違反もしくは信号無視に問われるリスクがある。

正しく停止線で止まっても左右が見通せないことも多い

しかし、よくよく考えてみると、停止線で止まっても、その位置では直交する道路が見渡せず、左右からクルマや歩行者が近づいているかどうか、まったく見えないというケースも多々ある。こうした交差点で、停止線で完全停止する意味が果たしてあるのだろうかと、はなはだ疑問だ。

国土交通省の交通安全施設の資料によると停止線の位置は、 (1) 停止線は、原則として車道中心線に直角に設置する。

(2) 横断歩道がある場合は、その手前2mの位置を標準とする。

(3) 交差道路側の走行車両を十分な見通し距離をもって視認できる位置に設置する。

(4) 交差道路側の右左折車の走行に支障を与えない位置に設置する。 ここで重要なのは、(2)と(3)。

(3)を見ると、左右の見通しが効かない位置に停止線を引いてはならないことになっているが、(4)や(2)を優先すると、(3)と矛盾することが多くある。ドライバーとすれば、歩行者がいる場合、当然、横断歩道の手前で止まるが、歩行者がいない場合は、左右が見通せる位置で止まりたくなるし、そうでなければ意味がないと考えるのだが……。

道路交通法に照らし合わせると、上記のとおりだが、一時停止違反等を取り締まっている現場の警察官も、きちんと止まるかどうかを重視していて、停止線を少々はみ出していても、一時停止さえすれば、とくに問題視することはほとんどないというのが現状だ。

ただ、赤信号の場合、きちんと停止線の直前で止まらないと、バスなどの大型車両が曲がってくるときに、通れなくなったりするので、こちらは大きな意味がある。左右の安全確認のための一時停止なのか、その他の理由があるのかを考えて、目的に合わせ、柔軟かつ正しい位置で停止するよう、もう一度自己の運転を見直してみよう。

(文:藤田竜太)

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