会社からクルマが支給されるカンパニーカー制度があるため
ディーゼルがヨーロッパで人気なのは、明確な理由があります。それはカンパニーカー制度です。各国ともに税金が高いので、給与の一部としてクルマを支給してもらうのが一般的になっています。そのほうが企業も労働者も、節税になるのです。
しかしカンパニーカー制度では車両代金は見かけ上、企業負担ですが、燃料代は労働者の自己負担になります。つまり、車両代金は多少高くなったとしても、燃料代が安いほうが都合がいいのです。
ディーゼル車はメカニズムが高度なこともあって、高価になります。しかし燃費はディーゼルのほうが優れています。日本のようにガソリンと軽油で税金が大幅に違う場合は別ですが、一般的に軽油のほうが少し高い価格設定になります。
それでも燃費のメリットを考えると、ランニングコストは安くなります。だからカンパニーカー制度のなかでは、ディーゼル車が選ばれやすいのです。
マニュアルトランスミッション(MT)が選ばれやすいのは、同じ理由です。オートマティックトランスミッション(AT)よりもMTのほうが燃費がいいのは当然で、しかも交通の流れの良い地域では、MTはそれほどドライバーの負担になりません。
日本のように混雑していて、加減速が強く、しかもエンジンが高出力を狙いすぎていて低回転のトルクが不足気味であれば、ATやCVTのほうが都合がいいのです。
日本でのディーゼル人気は、ハイブリッドと同じで、エコカー減税が理由です。日本のガソリン車のほとんどは、排ガスが規制値の4分の1以下になっていますが、ディーゼルは規制値をクリアしているだけです。つまり一般的なガソリン車の4倍の有害成分を排出していながら、クリーンディーゼルという名称を与えられ、税制によって優遇されているのです。
ヨーロッパでは排出ガス規制の厳格化を含めて、ディーゼルは今後、少数派になっていくことでしょう。いくつかの都市ではディーゼル車への流入規制について、検討をはじめています。本当のクリーンを追求しようとすれば、燃焼それ自体がクリーンな方式に収束せざるを得ないのです。
(文:岡村神弥)
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