ボディ下面の空気の流速を高めてダウンフォースを発生させる
リアのオーバーハングに装着されるエアロパーツで、リアバンパーの下からちょこっとフィンが見えるディフューザー。直訳すると「拡散、散布するもの」という意味で、ボディ下面と路面の間を流れてきた空気を、後方に向けて拡散する役割をもっている。
【疑問】100km/hまでの日本の公道でもエアロパーツって意味があるの?
「流体の流れを絞ることによって、流速を増加させて、低速部に比べて低い圧力を発生させる」、いわゆるベンチュリー効果を利用して、ダウンフォースを得る仕組みだ。
要するに、ボディの下面にできるだけ多くの空気を送り込んで、テールエンドでしっかり引き抜けば、ボディ下面に「より速い空気の流れ」が作り出せて、ボディ全体を地面に押し付ける力=ダウンフォースが増すというわけ。
現代のレーシングカーでは、最大の空力効果を生み出すパーツ。レギュレーションではマシンが速くなりすぎないように、そして開発コストが増大しないように、さまざまな制約を加え、チーム側はそのレギュレーションに抵触しない範囲で、どれだけ大きな空力効果を引き出せるか、日夜、研究開発に励んでいる部分でもある。
国産スポーツカーでは、スカイラインGT-R(R34)や、NSX-Rなどが、本格的にリアディフューザーを取り入れたパイオニアとして知られる。
保安基準で、公道を走るクルマは、最低地上高が9センチ以上と決まっていて、車体と路面のクリアランスが広く、サスペンションストロークも長いので、グランドエフェクトはレーシングカーほどは期待できないが、街乗りならともかく、高速道路ではその効果は体感できるレベルにある。
車高を落とすことでよりディフューザーの効果は増すが抵抗は大きくなる
サーキットなどでいえば、車高をできるだけ落して車体と路面のクリアランスを狭めるほど、ボディ下面の空気の流れが絞られ、ディフューザーの効果=ダウンフォースはアップする(反面、空気の粘性抵抗が増えて、最高速度は伸びなくなる)。
一方、同じ競技車両でも、車高が高く、サスペンションストロークが長いラリー車では、効果が薄いようにも思えるが、近年はターマック(舗装路)コースが増えてきたこともあり、ディフューザーの開発にも力を入れている。
その他、ルックス面でも、ディフューザーにつけられた垂直の仕切り板=バーチカルフィンによって、ドレスアップ効果が期待できる。
あまりディフューザーによる拡散効果が大きくなると、雨の日に、後方に吐き出す水煙が高くなって、後続車が迷惑するという可能性もあるが、市販車ではさすがにそこまでの心配はないはずだ。
いずれにせよ、今後スポーツカーを中心に、市販車でもますます重要度が増してくるエアロパーツといえるだろう。
(文:藤田竜太)
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