路面とタイヤの間の水を排出するためにある
タイヤの溝は、濡れた路面を走る際、タイヤと路面の間に入り込もうとする水の排水路として設けられている。大雑把に言うと、タイヤの溝には縦溝と横溝の二種類があり、排水の主力になるのは縦溝である。
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縦溝は、タイヤと雨水が接した点から、タイヤの後方に水を排出する役割を担っている。したがって、太くて深い縦溝があればあるほど、耐ハイドロプレーニング性能は高いというわけだ。
一方横溝は、遠心力を利用して水を横方向に排出するもの。高性能タイヤでは、進行方向側にVの字のようになった方向性パターン(ユニデイレクションパターン)を採用し、高速走行時の排水性を向上させている。ただし、方向性パターンは加速時には有効だが、減速時には排水性が悪くなるというデメリットもある。
いずれにせよ、この溝の体積でタイヤの排水性が決まるわけだが、溝が多すぎると、一つひとつのブロックが小さくなってブロック剛性が落ちたり、接地面積が減るので、ドライグリップだけを考えるとマイナスになるのでバランスが重要。
パターンによって音や走りが変わる
この溝の部分とブロックの部分の比率を、シーランド比(※)と言って、一般タイヤではシーランド比30~40%で、ウィンタータイヤでは同50%前後が標準的だ。(※溝の部分をsea(海)、ブロックやリブをland(陸)に例えている)。
ウェット走行のことを除外した、レーシングカーのスリックタイヤのシーランド比は0%になる。
タイヤの溝の形=トレッドパターンには、この排水性の他にも、「駆動力と制動力の増加」「操縦安定性や放熱性の向上」「デザイン面の美しさ」などの役割があり、直進性や、剛性感、ノイズなども、トレッドパターンに左右される。
ちなみに、横溝の周方向の間隔=ピッチが等間隔になると、特定の周波数のパターンノイズだけが大きくなって耳障りになるので、横溝の間隔はあえて不等ピッチになるように設計されている。
一見、同じデザイン、同じ大きさに思えるタイヤのブロックの大きさが、よく見るとランダムになっているので、一度じっくり見てみると面白いかもしれない。
(文:藤田竜太)
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