ホイールには多大な力が掛かるので剛性が大切
ホイールは丸い形自体は同じだし、普通に回転しているだけにも見える。ある程度しっかり作れば問題ないと思いがちだけど、それは間違い。じつはもの凄い力がかかっているのだ。亀裂や破損までいかなくても、コーナーで湾曲したり、しなったりして、ドライバビリティにもじつは関係している重要なポイントといっていい。
【意外と知らない】一口にアルミホイールといっても「鍛造」「鋳造」2種類がある
ちなみに輸入車が、作業性の悪いボルト(位置合わせが大変)を使用しているのも剛性のため。ボルトなら、ネジ山で締結されるのは1カ所のみ。
一方、ナットだと、スタットボルトになるので、ネジ山締結部分が2箇所になって、この分だけ不利にはなる(もちろん問題ないようになっているけど)。
話は戻って、だからホイールの素材自体も高い剛性が確保できる鍛造製が珍重されるのだが、肝心の取り付け部分もまた、取り付け強度が問題になってくる。一般的に、乗用車のホイールは4穴と5穴の2種類で、以前であれば車重の重いクルマやクロカンなどのヘビーデューティが5穴だった。
それが最近では5穴が増えてきている。理由はやはり走りの質を高めるため。
新型ロードスターの4穴は軽量化のためというが……
ただ、一部で話題になったのが、走りのロードスターが4穴だったこと。マツダに聞くと「軽量化のため」というが、別に丸々1本のボルト分増えるわけでもなく、簡単に言ってしまえば、ナットと少しのスタットボルト分程度が増えるだけなので、それほど軽量化できると思えないのだが。
回転部分は慣性が働くから、という理由もありえるが、これもまた回転の中心に近いので、軽くしてもそれほど大きな意味や効果はない。そうなると、結局はコストかと思ってしまうが……。
また、レースでは逆に1穴タイプであるセンターロックが多い。つまりハブ自体にネジが切ってあって、巨大なナットひとつで止めるというタイプだ。これなら中心部分をガツンと止めるので、高剛性が確保できるというのは、見た目からもわかるほどだろう。
早くて確実なだけに、市販車にも使えばいいと思うけど、レーシングカーのセンターロックは、タイヤ交換を超スピーディに行なうためというのも採用の理由で、そこまで日常で求めていない。
剛性もそこまで必要としていないため、無駄ではある。もし採用するにしても、ハブの設計から改めないといけないし、巨大なナットを回すための工具を広く普及させないと、「ウチではこれ外せないんですよ」なんていう修理工場も出てくる可能性もあったりするなど、障害も多い。市販車はナットやボルトで十分だ。
(文:近藤暁史)
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みんなのコメント
そんな造りのクルマあるんですか?ハブ側はスプラインの圧入だと思うが。
スプラインもネジ山って言うの?