2011年6月
■2011年6月
1シリーズはBMWがエントリーモデルとして2004年にコンパクトカーのセグメントに投入した世界戦略車。特徴はこのクラスで唯一のFR駆動を採用し、走りの性能と快適性を両立させるために、新開発の5リンク・リア・サスペンションを採用したこと。ほぼ50:50となる前後均等の重量配分と合わせ、スポーティで上質な乗り心地を実現した。外観は丸形4灯式ヘッドライトやキドニーグリルなど、BMW伝統のスタイルを継承する。センター・コンソールを運転席側に傾けたインテリアデザインを採用するのもBMWの伝統だ。当初の1シリーズは5ドアハッチバックのボディだったが、2008年2月に追加されたのが2ドアクーペの130i。1シリーズをベースにコンパクトかつダイナミックなクーペデザインを採用し、当初は直列6気筒3.0リッター直噴ターボエンジンだけを搭載し、Mスポーツパッケージを標準装備していた。2010年5月のマイナーチェンジで搭載エンジンが変更され、直列4気筒2.0リッターの直噴仕様を搭載する120iを追加して、直列6気筒3.0リッターの直噴ツインターボ仕様を搭載する135iとの2グレードになった。120iは6速ATのみの設定だが、135iには6速MT車の設定もあった。このとき3.0リッターエンジンの搭載車は225kW(306ps)/400N・mへと動力性能が向上したこともあって、グレード名が135iに変更されている。2011年6月には、前後のデザインを変更したほか、新しいエアロダイナミクス機能のエア・カーテンを採用(Mスポーツパッケージを除く)し、120iにパドルシフトを採用し、135iにはUSBインターフェースを採用するなど、装備を充実化した。バリエーション構成は2グレードで、120iには6速ATが、135iには6速MTのほかに7速のDCTが組み合わされている。120iにはレインセンサー、オートライトシステムや自動車防眩ミラーなどの快適装備が標準となる。各種エアバッグに加え、車両安定性制御システムのDSCなど、安全装備も充実している。