新型Vクラス。和製ミニバンの牙城を崩せるか?
掲載 更新 carview! 文:川端 由美/写真:メルセデス・ベンツ日本
掲載 更新 carview! 文:川端 由美/写真:メルセデス・ベンツ日本
北ドイツの古都、ハンブルクを出発して2時間ほどでデンマークとの国境付近に辿り着いた。アウトバーンを降りて、ドイツ鉄道の駅に向かう。ここからはクルマのまま列車に乗って、ズィルトという島に渡るのだ。細長い砂州の上を綱渡りのように列車で走って行くと、小一時間でズィルト島に着いた。想像以上に大きな街があり、島の先端にあるホテルまでは一本道が続いている。
夕暮れが迫る中、最後のドライブを楽しむ。パワーステアリングにはじめてEPSを採用したというが、路面からのインフォメーションがしっかりと伝わる頼もしい操舵感だ。ラック側にモーターを備えることにより、操舵時の違和感を減らした。シーケンシャルで変速できるパドルシフトを使って、スポーティに操ってみたくなる。もちろん、ミニバンの背高ボディでスポーツカーのような走りができるわけではないが、アクセル操作や操舵に対する応答性が高いこともあって、積極的に操ってドライブするのも楽しい。
冬の間に荒れてしまった路面はゴツゴツとした肌をしているが、Vクラスの足回りが路面からの入力をしっかりといなして、心地良い乗り心地を提供してくれる。基本設計は変わらないが、先代と比べると見違えるようだ。開発陣いわく、荷物を積むとリアに荷重がかかるので、さらにリアの追従性が高まるという。
実のところ、ドイツではこのクラスにフォルクスワーゲン・マルチバンが君臨しており、実用性はもちろん、子供の頃にフォルクスワーゲンのバンに触れた世代が高いロイヤリティを保っている。これに対して、スタイリッシュな外観を与えて、内装の質感を高めたVクラスは、マルチバンでは満足できない高級志向の人たちを狙うかのようだ。日本にも当然、大型豪華ミニバンの市場があり、メルセデス・ベンツのブランド力の高さと新型Vクラスの質感の高さがあれば、和製ミニバンの牙城を切り崩せるかもしれない。なによりも、輸入ミニバンの選択肢が限られるだけに、日本への導入が待ち遠しい一台だ。
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