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走るシーラカンスに試乗 ロシアが作るバン、UAZ

VAN界のトラバント

ああ…こういうことだったのか…。

俺はこのクルマに乗りながら、突然20年前を思い出していた。ステアリングから伝わってくるゴム長靴のようなぶかぶかな感触、ボディを伝わってくる荒い振動、ただでさえ暑い夏の日をさらに熱くするエンジン…。

UAZ3909、コイツはある意味、最後の“走るシーラカンス”であり、“VAN界のトラバント”であり、“走る土付きジャガイモ”だ。基本設計は今から40年以上前の1958年。以来、ボディはほぼ当時のままで、エンジンこそはどこから借りてきたものかと思ったら、内製、つまりロシア製を見事にアップデートしたもの。

そう『UAZ』、日本語では「ウァズ」と発音するこの自動車ブランドは、今も残る知られざる純粋ロシアメーカーで、『3909』は車名で58年誕生のVANモデルを指す。

そもそもUAZは、創業1941年のモスクワ近郊で生まれた武器メーカーで、戦後の政府主導の「国産化ブーム」に乗って、自動車を作ることになり長らく生き続けてきた。

その後、“建国の父”レーニンの生まれたウリアノスクに本拠地を移し、正式にロシア語でU(ウリアノスク)A(エンジンの頭文字)Z(工場の頭文字)となった。ドイツ語で言うバイエルン・モトーレン・ヴェルケ=BMWのような社名なわけだ。

聞くところによれば「モスクワの街の中はバブルで、ポルシェやレクサスが走り回ってるけど、辺境に行けばまだまだ走ってるよ」とのこと。実際、あの朝青龍のいたモンゴル・ウランバートルに行けば、民間バスとしてバリバリ使われている。

「マイナス40度になるとラジエーターは、凍って壊れちゃうから水は抜かなきゃいけない。そういう乱暴な使い方に耐えるのは、コイツぐらいしかないんだよ」と輸入元の岩本モータースさん。

現在このUAZ3909は、新たにボッシュのインジェクションを装備し、欧州排ガス規制のユーロ3をクリアするが、それでも来年8月に強化される日本基準は通らない。よって今回“ファイナルジャパンエディション”、つまり最後の日本仕様として限定発売されることになったのだ。手に入れられるのも後1年あるかないか。不肖・小沢コージが都内で乗ってきたってわけです。

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