ホンダS660正式発表! グレードは2種類、注目の価格は?
掲載 更新 carview! 写真:市 健治、ホンダ技研工業
掲載 更新 carview! 写真:市 健治、ホンダ技研工業
3月30日、ホンダのミッドシップ・2シーターオープン「S660(エスロクロクマル)」がついに正式発表された。注目の価格は、ベースの「β」が198万円、上級グレードの「α」が218万円。パワートレーンは専用チューンの658cc直3ターボに、6MTもしくはCVTが組み合わされる。
さらにデビュー記念モデルとして、238万円の特別仕様車「S660 CONCEPT EDITION(コンセプト・エディション)」も発売される。
ホンダ研究所内の商品企画コンペから誕生したS660は、ホンダらしい“クルマへの情熱”を強く感じさせるモデルだ。「痛快ハンドリングマシン」を目指し、強いコダワリと潔い割り切りで作られたモデルでもある。
デザインのモチーフは、ピストルから放たれた弾丸。勢いを感じさせるフォルムやタイヤが4隅で踏ん張る姿は、いかにもスポーツカーらしい。法規ギリギリを狙った薄型サイドミラーも、シャープな印象に大きく貢献している。
軽さを重視したルーフは、脱着式のロールトップを採用。オープン時のロールトップは、ボンネット下の専用スペースに仕舞う。そのスペース以外、小物などを入れる場所はほとんど用意されていない。コックピットはオープンエアの開放感はやや不足ぎみだが、逆に言えばスポーツカーらしい囲まれ感があり、万が一の際の安全性も高い。
エンジンは、Nシリーズの直3ターボを専用チューン。スペック値こそ64ps/104Nmと変わらないが、レスポンスを向上させるとともに、レブリミットをCVTで7000回転、6MTで7700回転に設定し、高回転まで気持ちよく吹け上がるチューンとした。
組み合わせるトランスミッションは、6速MTもしくはCVT。CVTには7速パドルシフトやスポーツモードが備わる。
また、ドライバーの操作にリニアに反応する痛快なスポーツサウンドも自慢だ。通常はノイズとして処理するアクセルオフ時の「パシュッ」という音もあえて効かせる設定としている。
電動で上下するリアセンターガラスは、「もっと風を感じたい」「もっとエンジン音を聞きたい」という想いに応える装備である。
ガッシリとしたシャシー性能の高さは、軽の枠を超えた走りの源泉となっている。サスペンション形式は、前:マクファーソン、後:デュアルリンク。リアのサブフレームには、軽自動車として初めてアルミを採用している。
ガソリンタンクやバッテリーの搭載位置を工夫し、前後重量配分は理想的な45:55を実現。また、ミッドシップの利点を最大限に活かすため、軽としては異例の前後異径サイズのタイヤ、しかもヨコハマと専用開発したアドバン・ネオバを履いている。
さらにVSAの技術を応用したアジャイル・ハンドリング・アシスト(AHA)を採用し、俊敏なコーナリングやライントレース性をさらに向上させている。
このS660をはじめ、昨年発売されたコペン、デビューほやほやのアルトターボRS、6月に正式デビューするロードスターなど、ハイスペックでなくても愉しい「等身大の国産スポーツ」がいよいよ出揃ってきた。
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