e-up!とe-Golf、VWがEV市販車の日本導入発表

e-up!は来年2月に発売

フォルクスワーゲン グループ ジャパンは2台のEV「e-up!」「e-Golf」の日本導入を発表した。e-up!は366万9000円で2015年2月1日発売。e-Golfは2015年半ば発売予定で価格は未定だが、国産EVに対し十分競争力のある設定にするという。

EVを特別なクルマにしないVWの戦略

VWは量販EVモデルの戦略として、1）既存モデルにEVグレードを作る、2）EV専用デザインを持たない、3）新感覚のドライビングプレジャーを提供、4）日本での急速充電（CHAdeMO）に対応、を挙げた。

日本での急速充電対応は当然とも言えるが、up!は開発当初からEVラインナップを前提にし、ゴルフが使うMQBプラットフォームはEVを含む様々なパワートレーンの搭載が可能な様に設計されるなど、長期的なマルチ・パワーソース戦略でEV投入ができるのがVW流だ。航続距離などを除けば、ドライブ感覚、ラゲッジや居住空間でもノーマルモデルと遜色ないと胸を張る。

EV専用装備やデザインも

一方、エクステリアではフロントバンパー左右のCの字型LEDランプ（e-up!は反射板）、エアロダイナミクス性能を高めた空力チューニング（前後バンパー、サイドスカート、アルミホイール）などで控え目ながらも差別化が図られる。e-Golfではヘッドライトを結ぶようにブルーのストライプも入る。

インテリアにもブルーのアクセントが使われるほか、タコメーターがバッテリーの充放電状況に、燃料計の給油機マークが電気プラグに変わり、エネルギーの流れをデジタル表示するエネルギーフローメーターも標準装備する。e-up!ではセンターコンソールにEV専用ディスプレイの「touch＋more（タッチアンドモア）」も表示される（e-Golfはナビ画面を表示する純正インフォテイメントシステムに表示）。

選べるドライブモードと回生力

ノーマル／エコ／エコ＋という3つのドライブモードと、D＜D1＜D2＜D3＜Bの順で回生力を強めることができるのもVWのEVの特徴だ（Dモードはブレーキ回生無しで減速は最小限）。D2～Bの強い回生モード時は、作動中にリアのストップランプが点灯して後続車に注意を促す。

航続距離はJC08モードでe-up!が185km、e-Golfが215km。バッテリーには8年／16万kmの保証が付く。自宅のPCやスマホのアプリで車両状況の監視や予約充電やエアコン操作ができるeリモートサービス「Car Net（3年間無料）」も用意する。

＜主要スペック＞